XXは巨人

深更、呑みの帰り。
何か食べたくなる。

金はない。


こういうときはY野家に行くようにしている。


それにしても、客が少ない。

安くなく、旨くなく、かろうじて早くでてはくるが
店員がバタバタしている。
メニューも、店によって少しづつ差がある。


店員にむかって、並、と告げると豚丼がでてきた。


食べようとするが、肉が紙のように薄くタマネギも少なく、
何を食ってるんだか自分でもわからなくなってくる。


試行錯誤を繰り返せるうちはまだいい。
あきらめて丼ものだけになったら先は長くない。


我が身に重ねてみる。

これまでの経験やノウハウや実績や感性が何の役にも
たたなくなるときは必ず来る気がしている。

それでも同じ仕事をし続けることができるだろうか。



飯がのどにつまる。
お茶で何度も流し込んだ。





このお茶の味は昔も今も変わらない。




音楽

  • Broken Wing
  • Answer Me My Love